人身事故における損害賠償請求

人身事故の損害賠償請求では、治療費、休業損害、慰謝料などが対象となります。特に後遺障害等級の認定如何によっては、賠償額が飛躍的に増大することもあります。
加害者に対し、過失割合に基づき賠償金を請求し、保険会社が仲介することも一般的です。要は、交通事故と損害との因果関係の立証が求められます。
通常、示談交渉によりますが、裁判での決着が必要な場合もあります。

自動車保険の種類

交通事故における自動車保険には、主に「自賠責保険」と「任意保険」の2種類があります。自賠責保険は、法律で加入が義務付けられているもので、被害者への最低限の補償を行います。ただし、物損には適用なく、人身事故が対象です。
一方、任意保険は加入が任意で、対人・対物賠償や車両保険など、より広範な補償を提供します。任意保険は事故の規模や被害に応じて補償内容を調整できるため、万が一に備えるため多くの人が加入します。

慰謝料について

交通事故における慰謝料は、被害者の精神的苦痛に対する補償です。算定基準には自賠責基準、任意保険基準、裁判基準があり、被害者の怪我の程度や入院・通院期間、後遺障害の有無などが考慮されます。裁判基準が最も高額とされ、特に重い後遺障害や死亡事故の場合は高額な慰謝料が認められることが多いです。

過失割合・過失相殺について

交通事故における過失割合とは、事故当事者の責任度合いを示す割合で、事故の状況に応じて決定されます。双方の過失を比較し、過失の大きい方が損害賠償額を多く負担します。過失相殺は、被害者にも過失がある場合に、損害賠償額をその過失分だけ減額する制度です。例えば、過失割合が被害者30%の場合、損害額の30%が差し引かれ、加害者が残りの70%を賠償します。ただし、停車中の被害車両に対する加害車両の過失割合は、0:100です。
これにより、公平な負担が図られます。

後遺障害請求

後遺障害等級認定

交通事故における後遺障害等級認定とは、交通事故で負った怪我が完治せず、後遺症が残った場合に、その後遺症の程度を法的に評価し、1級から14級までの等級に分類する制度です。等級によって、被害者が受けられる補償金額や保険金が異なり、医師の診断や専門機関の判断に基づいて後遺障害の有無・程度が決められます。

交通事故に強い弁護士とは

交通事故に強い弁護士とは、交通事故に関する法律や保険制度に精通し、被害者の権利を最大限に守るための交渉や訴訟が得意な弁護士を指します。後遺障害等級の認定や、慰謝料、損害賠償の適切な算定、保険会社との交渉で有利な結果を引き出す能力が求められます。医療知識や交通事故の実務経験が豊富で、迅速かつ効果的な対応ができることが特徴です。